◇氷河期と現在の地球平均気温の違いは5℃のみ
実はたったの5℃といわれています。
今世紀末に最悪5℃近く上昇するといわれています。今の温暖な時期にあって地質学的には短いスケールでは前例のないことなのです。
◇北極圏は2℃上昇でバクテリアにより氷解加速
温暖化は北極圏での影響が顕著で過去100年で2℃上昇しています。
※宇宙からみた北極圏イメージ
グリーンランドでは長い間北極の氷に閉じ込められていた太陽光を浴びて繁殖するバクテリアが活動を開始しています。
黒い粒を出し氷が黒ずむ現象がおき、太陽熱を吸収し氷の溶けるスピードが倍になり、さらに加速するともいわれています。
◇北極圏で病原菌が繁殖し感染症のパンドラの箱とも
北極の気温が上がったことにより以前にはいなかった病原体が繁殖して広がるようになったといいます。
観察されている病気の増加は単に科学調査拡大の結果である可能性も捨てきれないとの指摘もありますが、北極は感染症と気候変動のパンドラの箱となっていると専門家は指摘しています。
北極を中心とした永久凍土分布
引用元:European Environment Agency =EEA
◇科学者の意見が一致しているのは海面上昇
温暖化が日々の気象にどう影響するかはまだわかっていませんが、科学者たちの意見が一致していることがあります。
大気と海の温度が上昇するとあたたかい海のかさがまし、氷河が解け出し海面上昇するのです。
暴風雨がくるたびに沿岸部では頻繁に危機的な洪水にみまわれることを意味します。
臨海都市東京、NY、上海などの大都市は危険になるのです。
◇わかっているのは海面上昇がおさまることはないということ
科学者たちがよくわからないのは、海面上昇のすすみぐあいなのです。
知識が十分でないだけでなくデータも不十分で数学的に予測するのは不可能といわれています。
氷河が動いてとけていく仕組みはほとんど解明されていません。
◇海面上昇10m程度の可能性もおこりえる
北極のグリーンランドと、南極の西南極の氷河がもっとも心配されていますが、この2か所だけで10m〜12m上昇することになります。
もし北極のグリーンランドですべての氷が解けると海面が6〜7m上昇するといいます。
もし西南極の氷がとけてしまうと、海面が3〜5m上昇するといいます。
※氷が溶けることで上昇する以上に温暖化で水が膨張するために上昇します。
南極で氷河の崩壊をまのあたりにしている研究者は、はじめての体験で過去におきていないことに直面しているといいます。
◇南極の氷が全部溶けたら海面上昇は60m
南極の氷の大部分は安定していますが、海面より低い陸地の上に氷河がのっているため溶けやすくなっていて、2002年棚氷が突如崩壊しました。
もし周囲を流れる暖流が氷河に達するようになれば恐ろしい事態になるだろうといわれています。
◇南極の氷床の融解速度が10年で10倍に増加
南極氷床の平均年間消失量は2002年から2011年の間で約300億トンから約1470億トンに増加していましたが、最新データでは氷が増えている地域とそうでない地域があるようです。
◇南極にも活火山が存在することが2013年にわかりました
マグマ活動が現在も進行中であることや、火山活動が南方へ移動し続けていることを示す有力な証拠が得られたといいます。
南極西部には複数の火山が存在することが知られていたが、これらはすべて活火山ではないと考えられていました。
◇海洋酸性化で5500万年前の海の大量絶滅に酷似
海はアルカリ性ですが、人類が排出した3割のCO2を吸収しているといわれています。
酸性化が史上最悪のスピードで進んでいて今世紀末には5500万年前の海の大量絶滅した時に近づくといいます。
サンゴやプランクトンの一部には酸性化に弱いものがあり、食物連鎖に大きな影響が懸念されます。